定額残業代のメリット・デメリット

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今回のテーマは「定額残業代」です。

固定残業代やみなし残業代ともいいますね。

様々な言い回しがありますが、本記事では「定額残業代」と呼ぶこととします。

基本給とは別に支給される手当で、残業をしてもしなくても支払われる手当です。

もともと給与の手当として支給されるため、決まった残業時間内であれば追加で計算する必要はありません。

定額残業代を定める場合、何時間分の残業代を手当として支給するのか定めなければなりません。

その定めた時間を超えて残業をした場合は、超えた時間分の残業代は支払わなければなりません。

例えば、３０時間の定額残業時間を定めていたけれど、結果的にその月は３４時間の残業をした従業員がいたとします。

その場合は、４時間分の残業代は追加で支払うということです。

残業した時間分だけ残業代を計算する場合、毎月変動があるため月々の人件費にバラツキがでてきます。

定額残業代を導入することで毎月のおおよその人件費が分かります。

Aという従業員は効率的に仕事をこなして定時で帰宅することが多いことに対し、Bという従業員は仕事の進みが遅く残業をしがちだとします。

本来Aという従業員の方が優秀ではありますが、給与の面ではBの方が多くなる可能性もあります。

そこで、定額残業代を導入することで、公平性をもたせることができます。

②の話に繋がってきますが、月内の決まった残業代と残業時間があれば、従業員はなんとか予定がある日は定時で終えようと考えるようになります。

無駄な残業を省けるという事です。

従業員とトラブルが発生し、従業員が定額残業代について訴えて会社側が敗訴し、労働基準監督署からそれまでに支払った定額残業代は認めないといわれてしまった場合、支払った定額残業代は無効となります。

すると、過去３年前まで遡って残業代全額を改めて支払わなければなりません。

２重払いすることになってしまいます。

この遡る期間は、今後５年に延長する可能性があります。

３０時間の定額残業代を支払っていたとしても、従業員が毎月１０時間や２０時間のみの残業だった場合、その差額分は人件費として増えてしまいます。

そのため、平均してどの程度残業が見込まれるかを見極める必要があります。

定額残業代を導入したいけれどどうしたらいいのか・給与計算で何かお困りの際は、弊事務所へお気軽にお問い合わせください。