労務関係

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2023.03.13   労務関係

令和5年4月解禁 給与のデジタル支払について

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令和5年4月からの法改正第2弾となります

(第1弾は「月60時間超の時間外労働の割増賃金率の引きあげ」です。)

給与の電子マネーでの支払が4月から可能となります。

現在の給与の支払方法は?

給与の支払に関してどのように法律で定められているのでしょうか?

労働基準法第24条において、以下のように定められています。(賃金支払の5原則)

①通貨払い

②直接払い

③全額払い

④毎月1回以上払い

⑤一定の期日払い

 

つまり、現状の労働基準法では賃金支払は「通貨」で行うということが定められています。

そして、従業員が希望している場合は銀行口座振込でも可能というようになっています。

という事は、基本的に「現金手渡し」「銀行口座振込」の2つの方法のどちらかで給与を支払わなければなりません。

「給与のデジタル払い」とは?

給与のデジタル払いとは、スマートフォンの決済アプリや電子マネーを利用して企業側が直接振り込むことができる制度のことです

例えば「○○ペイ」という名前の電子マネーなどが例として挙げられます。

 

QR決済が一般的となった現代に合わせた新たな給与支払の方法という事です。

 

なぜキャッシュレス化を推進しているのでしょうか?

世界的に見ると、日本でのキャッシュレス化は実はまだまだなんです。

 

日本はキャッシュレス後進国?

韓国で9割以上、イギリスや中国では約7割がキャッシュレス化しているのに対し、日本では2~3割と低い水準にとどまっています。

そこで政府は、2025年にキャッシュレス決済比率を4割まで引き上げることを目標に掲げることにしました。

キャッシュレス決済を進める主な理由としては、

①現金の取り扱いに関するコスト削減

②生産性向上

③訪日外国人による消費の拡大   などがあります。

そのためには、スマートフォンを活用したQRコード決済、プリペイド式のICカード決済など、キャッシュレス決済の種類も増やして全体としての利用を増やしていく必要があります。

キャッシュレスでの給与の振り込みを可能にすることで、キャッシュレス決済の利用を更に大きく広げる狙いがあります。

 

給与のデジタル払いのメリット

銀行口座を持たない従業員にも支払える

人材不足の影響で、外国人の従業員が増えている企業も多いと思います。

外国人の従業員で銀行口座を開設していない方も中にはいらっしゃいます。

そういった場合に、現金手渡し以外に電子マネーで支払うことも可能になります。

振込手数料の削減

銀行口座振込みをメインで行っている企業であれば、振込手数料がなくなるため手数料削減になり、経費削減に繋がります。

ポイント還元で従業員の満足度があがる

電子マネーにはポイント還元があります。

従業員の方が給与が振り込まれる事でポイント還元を受けられるので、従業員の方の満足度が上がります。

 

給与のデジタル払いのデメリット

振込金額の上限がある

資金移動業者(電子マネーの会社)へは、振込上限額100万円となっています。

そのため、給与が高い従業員や賞与の支払いなどの場合に対応ができません。

銀行口座振込希望者と電子マネー希望者で業務が2倍に

電子マネーを導入しても、給与は引き続き銀行口座が良いという従業員もいるでしょう。

となると、従業員に支払方法の選択権が増える分、仕分け作業が必要になり、業務量が増えてしまうというのはデメリットです。

セキュリティ面での不安

デジタル支払いとなると、サイバー犯罪のリスクがないとは言えません。

また、給与振込では銀行口座に関する情報を従業員から取得する必要がありますが、デジタル払いを行う際は、口座情報に代わる「個人キー」が必要となります。

この個人キーは口座情報とは違って、従来の方法では管理が難しいケースもあり、適切な管理が求められます。

新しい試みですので、まだまだ様子見をする企業様が多いと思います。

導入する・しないに限らず、従業員のニーズや時代に合わせて、給与について今一度見直してみてはいかがでしょうか。

尚、弊事務所では給与計算の代行も行っております。ご興味のある企業様は是非お問い合わせ下さい。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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