労務関係

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2022.09.08   労務関係

令和4年4月から全面施行!パワハラ防止法解説②~パワハラ防止措置義務編~

ホームページにご訪問頂きありがとうございます。

今回は、前回に引き続きパワハラ防止法に関して記していきます。

パワハラの定義に関しては、前回の記事をぜひご覧ください。 ↓↓↓↓↓↓

令和4年4月から全面施行!パワハラ防止法解説①~パワハラの定義編~

 

では、企業におけるパワハラの義務規定ついてご説明します。

【事業主が講じなければならない義務規定】

事業主は、雇用管理上必要な措置を行うことが義務となります。

そこで、厚生労働省で定められている「職場におけるパワーハラスメントを防止するために講ずべき措置」として以下の4つの項目が定められています。(※厚生労働省ホームページ参照)

では、それぞれを解説していきます

 

<事業主の方針等の明確化および周知・啓発>

 👆取り組みポイント👆

就業規則やその他の職場における服務規律等を定めた文書に事業主の方針を規定したり、研修や講習を行うことです。パワハラの具体的な内容やパワハラを行った者への懲戒規定などを記載し、管理監督者を含む労働者に周知・啓発することが求められます。

なお、「その他の職場における服務規律等を定めた文書」というのは、従業員の心得や行動マニュアルなど、就業規則ではない社内ルールを定めたものを指します。

 

<相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備>

 👆取り組みポイント👆

パワハラを受けた労働者が相談できる窓口を設置します。相談に対応する担当者をあらかじめ定め、対応するための適切な環境を整えます。また、労働者に対して窓口があることを周知し、利用しやすい体制を整えることも必要です。

対面での面談だけでなく、電話・メールなどの複数の方法で利用できるようにするとより良いです。社外に設置し、社会保険労務士が担当することも可能です。

 

<職場におけるパワハラに関する事後の迅速かつ適切な対応>

👆取り組みポイント👆

パワハラが発生した場合、事実関係を迅速かつ正確に確認することが必要です。事案が発生してから対応するのでは遅いため、あらかじめ発生後の連携や対応手順などを定めておきます。

そして、被害者に対しての配慮を適切に行います。例えば、被害者と行為者の間の関係改善の援助や引き離すための配置転換・行為者の謝罪・メンタルヘルス不調への相談対応等の措置を講じます。

また、行為者に対しては就業規則に則った対応を行い、再発防止に向けた措置を講じます。

 

<併せて講ずべき措置>

👆取り組みポイント👆

パワハラに関する相談者・行為者等の情報はプライバシーに属するものであることから、プライバシーを保護する措置を講じなければなりません。その措置に関してあらかじめマニュアル等に定め、相談窓口の担当者はマニュアルに基づいて対応し、マニュアルは労働者に対しても周知します。

また、相談窓口の担当者に必要な研修を行ったりします。

更に、パワハラ被害を相談したことで社内の立場が悪くなるなど不利益な取り扱いをしない旨を就業規則やその他の職場における服務規律等を定めた文書に規定し、労働者に周知・啓発します。

 

もし義務規定に違反していた場合は罰則があるのでしょうか?

【義務規定違反をした場合は?】

パワハラ防止法の義務規定に違反していても、直接的な罰金などの罰則規定はありません。しかし、厚生労働省から違反ということを認定されてしまった場合は、指導・勧告を受ける場合があります。

指導・勧告を受けたということで企業としての信頼も下がってしまいますので、法令遵守を徹底していかなければなりません。

 

【パワハラ防止法を守ることで】

パワハラ防止法を遵守することで、今まで見えていなかった労働者同士の問題点などが浮き彫りとなり、解決していくことで、労働者の信頼を得ることができます。

そうすることで、人材の流出防止にもなり安定した経営を続けることができます。

安定した経営を続けることができれば、企業の評判を下げるリスクを減らすメリットがあります。

 

 

義務化となったパワハラ防止法の説明を2回に分けて簡単にまとめさせていただきました。

就業規則の作成・変更、マニュアルの作成や相談窓口の設置など、多くの対応をしなければなりません。

社会保険労務士としてそれらに対応し、お力添えすることが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

最後までご覧頂きましてありがとうございました。

 

 

 

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