弊事務所のホームページへアクセスしてただきありがとうございます。
令和4年10月から改正となる「職業安定法」に関して改正点について解説していきます。
【職業安定法とは?】
仕事を探す者・労働者を探す企業・それらを結びつける紹介事業者、それぞれに関する規定です。
基本原則として「職業選択の自由」「均衡待遇(差別的取り扱いの禁止)」が掲げられています。
【令和4年10月からの改正ポイント】
<👆その1👆求人等に関する情報の適格な表示の義務づけ>
求人情報や自社に関する情報の的確な表示については、虚偽の表示・誤解を生じさせる表示は明確に禁止され、求人情報を正確・最新の内容に保つ措置を講じなければなりません。
✖契約社員の募集を「試用期間中は契約社員」など、正社員の募集であるかのように表示する
✖フリーランス(委託)の募集と雇用契約の募集を混同する ✖固定残業代を採用する場合に、基礎となる労働時間数等を明示せず、基本給に含めて表示する 表示 【月給】32万円 ↓ 実際 【基本給】25万円 【固定残業代】7万円 ※時間外労働の有無に関わらず、15時間分支給。15時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給します。 |
虚偽の広告・条件によって労働者を募集する行為と判断された場合は、事業者には6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられますので、注意が必要です。
<👆その2👆個人情報の取り扱いに関するルール規定>
求職者等の個人情報を収集・使用・保管する目的を一般的かつ合理的に想定できる程度に、具体的にどういった業務で使用するのか明らかにしなければなりません。
(例)✖「募集情報等提供のために使用します」とのみ表示
〇「求人情報に関するメールマガジン配信のために使用します」と表示
〇「会員登録時に入力いただいた情報を、当社の会員企業に提供します」表示
<👆その3👆求人メディア等についての届出制>
従来の求人メディア・求人情報誌だけでなく、インターネット上の公開情報等から収集(クローリング)した求人情報・求職者情報を提供するサービス等を行う事業者も職業安定法の「募集情報等提供事業者」になります。
つまり、求人メディアとうたっていなくても、はたから見れば求人が集約されているものだと判断されるのであれば、適用されるということです。
例えば、様々な求人サイトをまとめているだけの「まとめサイト」が適用されます。
更に、労働者になろうとする者(求職者)に関する氏名等の個人を特定できる情報や、メールアドレス・経歴・サイト閲覧履歴を収集する募集情報等提供事業者は「特定募集情報等提供事業者」となります。
特定募集情報等提供事業者となると、事業の届出と年に1度の事業概況の報告が必要となります。
令和4年10月1日の時点で該当する事業を行っている場合は、令和4年12月31日までに届け出る必要があります。
また、特定募集情報等提供事業者も個人情報の規定の対象となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。