労務関係

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2025.10.30   労務関係

2025年10月改正「育児介護休業法」解説と対応について

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2025年10月1日から、育児介護休業法の改正が新たに施行されます。

今回の改正では、今まで対象外であった「3歳以上~小学校就学前の子どもを育てる労働者」に対する柔軟な働き方の整備義務が必要となります。

どういった改正になっているのでしょうか?

主な改正ポイント

 

1. 柔軟な働き方を実現するための措置の義務化

対象:3歳以上~小学校就学前の子を育てる労働者

企業は次の中から2つ以上の制度を設け、そのうち労働者が1つを選択できるようにすることが義務付けられます。

【例】

①始業・終業時刻の変更(時差勤務)

②短時間勤務制度(1日6時間勤務など)

③テレワーク制度(月10日以上)

④育児と両立できる特別休暇制度(年10日以上)

⑤保育費補助・ベビーシッター利用支援 など

※③と④は分割して時間単位での取得も認める必要あり

また、制度導入にあたっては就業規則に明記をして、社員の方へ周知と該当社員がいる場合には個別の意思確認をする必要があります。

2. 両立支援に関する「個別の意向聴取・配慮」の義務化

企業は、妊娠・出産・育児の申出をした労働者に対して、勤務時間・勤務地・業務量などについて個別に意向を聴取し、配慮する義務が新設されます。

【聴取内容】

① 勤務時間帯(始業および終業の時刻)

② 勤務地(就業の場所)

③ 両立支援制度等の利用期間

④ 仕事と育児の両立に資する就業の条件(業務量、労働条件の見直し等)

聴取した内容については、会社の状況に合わせて配慮する義務があります。

【配慮の例】

①勤務時間帯、勤務地にかかる配置

②両立支援制度等の利用期間等の見直し

③業務量の調整

④労働条件の見直し      など

会社としての対応で押さえるべきこと

 

今回の改正は、就業規則・育児介護規程・労使協定の見直しが不可欠です。

そのため、一度以下の順番で見直しを行うことが必要です。

①現行制度の棚卸し
 自社の就業規則・育児介護規程を確認し、改正内容に対応しているかチェック。

②労使協議・制度設計
 どの柔軟措置を導入するかを決定。対象者・運用方法を確認。

③社内周知・運用サポート
 対象従業員への説明、申請フローの整備、管理職研修の実施。

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