お役立ちコラム

試用期間中の社員なら理由によらず辞めさせることができますか!?   ( 2012.06.15 )

「試用期間中」のうちに辞めさせたい場合

試用期間中、しかるべく指導をせず、会社としての責務を果たしていない場合は、解雇権の濫用であり、解雇が無効になる可能性があります。

問題となることが多いのは、勤務態度が悪いとか成績が不良、能力不足などですが、それらが「客観的・合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる場合」かどうかを判断しなければなりません。

勤務態度が悪かったとしても、入社以来一度も注意も指導もせず、試用期間満了のときにいきなり本採用拒否はだまし討ちに近いやり方です。訴えられたら負ける可能性大です。

「仕事の覚えが悪いのでやめてもらいたい」は可能ですし、問題の芽は早いうちに取り除くことがリスク回避に繋がりますが、仕事の覚えが悪いのであれば、再三注意・指導(できれば書面で)し、それでも改まらない場合に本採用拒否を行うという手順が重要です。

そもそも試用期間とは法律的には、労働基準法上の平均賃金の計算とか解雇予告手当に関連する「試みの使用期間」という文言があるだけで、その定義や効力を規定した定めはありません。それだけに試用期間を設けるのかどうか、設けるとしてどの程度の期間とするのか、本採用を拒否する場合どのような事由を掲げるのかは会社又は労使で決めることが必要になります。

判例 三菱樹脂事件 最高裁S48.12.12

[判決要旨]

①本件本採用の拒否は、留保解約権の行使、すなわち雇い入れ後における解雇に当たる。

②留保解約権に基づく解雇は、通常の解雇より広い範囲で解雇の自由が認められてしかるべきである。

③しかし、この留保解約権の行使は、客観的・合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる場合でなければならない。 (この③の趣旨が後の労働契約法第16条に生かされています。)

 

試用期間中の解雇は就業規則にその根拠がなければなりません。

チェックポイント

□ 就業規則に試用期間の定めと本採用拒否できることが定めてあるか。

□ 試用期間中に勤務態度不良のことを再三注意したか。注意した書面は残してあるか。

□ 言った、言ってない、などのトラブルを避けるために、本人の言動を記録しているか。

□ 本採用拒否を言い渡す担当者は決めてあるか。

また、入社14 日を超えていたら解雇予告手当の支払いが必要になってきます。

試用期間中といえども、解雇権の濫用が無いよう、慎重に対応する必要があります。

就業規則による労働条件の不利益変更

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