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整理解雇が正当と認められるのはどんな場合?!   ( 2012.01.20 )

 経営不振などを理由として、多くの事業所で、いわゆるリストラと称して人員整理が行われています。リストラとは、正式には「リストラクチャリング」といい、企業が環境の変化に柔軟に対応をし、事業を効果的に再構築することをいい、解雇はあくまでリストラクチャリングを行う上での手法の1つにすぎません。

 ところで、労働契約法16条では、「客観的に合理的な理由があって、社会通念上相当と認められる場合」でなければ、解雇は無効であるとされていますが、企業のリストラの一環としておこなう整理解雇の場合については、多くの裁判例によって整理解雇の合理性を判断するための要件(近年の裁判例では考慮要素とするものが多い傾向にあります)が示されており、使用者が自由におこなえるわけではないというのが実情です。

【整理解雇のための4要件】

①解雇の必要性

 企業が人員整理をしなければならないほど高度の経営危機に陥り、維持・存続を図るために、どうしても必要あるときでなくてはなりません。リストラの必要がない場合に整理解雇は許されません。

②解雇を回避するための努力

 解雇に先立ち、退職者の募集や出向等の余剰労働力吸収のために相当な努力をした場合でなくてはなりません。整理解雇は最終的な手段とされなければならないのです。

③人選の妥当性

 解雇の対象となる労働者の選定基準(例えば出勤状況、勤務態度、勤務成績、勤続年数、年齢、扶養家族の有無、再就職の困難さなど)が合理的で、その基準の運用が公平になされているものでなくてはなりません。恣意的な人選をすることは許されません。

④労働者側との協議
 整理解雇しなければならない事情や経緯について、労働組合や労働者に説明し、十分に協議を尽くしているなど、解雇手続きが妥当でなければなりません。一方的な解雇通知は許されません。

【選定基準の設定が重要】

 整理解雇は、解雇される労働者の選定の基準や運用に客観的合理性が必要なので、解雇基準の設定が特に重要になってきます。基準として不合理なものは無効となります。

 過去に合理的とされたものは、退職が家庭に与える影響の少ないもの、勤務態度や適性に問題があるもの、病弱その他の事情により職務遂行に支障があるもの、懲戒処分を受けた事のあるもの、会社の業績に貢献度の低いもの等の基準があげられます。

 認められなかったケースとしては、夫がある女性や30歳以下の女性だけを対象とした(男女差別)、誠実・勤勉など抽象的基準による評価をもとにしたもの、職場によって勤怠の基準に著しく差があった場合、勤務考課の具体的内容が明らかでない場合などです。

【まとめ】

 整理解雇は企業経営上の必要性から、一部の労働者のみに犠牲を強いるものですから、企業としては、きちんとした手続きを踏むこと、誠意をもって対応することが重要だと思われます。

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